井上さんとタコまみれ⑧

ショスタコーヴィチ交響曲全曲演奏プロジェクト2007
⑧ 交響曲第8・15番 12/9 15:00~


2ヶ月にわたったこのプロジェクトもついに最後。最後を飾るににふさわしく、持ってこられたは8番と15番。8番なんて死にそうに重い曲をやったあとにさらにもう1曲やるんだから、新日本フィルも大変です。
いつも開始ギリギリに来るのに、今日は珍しく早く到着したので席に座って惚けてたら、木管楽器とかがステージ上で練習するのがいくつか聴こえてきた。8番第2楽章とか15番第1楽章とか、修羅場の部分の練習に熱が入っていたようで。そのまま演奏者入場。


悲劇的、なんて言葉じゃ表現できないくらいの音楽、第8番。何度も聴くうちに気にしなくなったけど、冒頭が第5番とそっくりで、なんだかなーと思っていたこともありました。
盛り上がっていくうちに音は異常に激昂、聴いてて辛くなるほど。中間部以降、とどまるところを知らず容赦なく曲は進み、そして「もうやめて!聴衆と演奏者のライフはとっくにゼロよ!」といわんばかりにクライマックス。冒頭主題最強奏、この迫力は聴いててなんかもう泣きたくなるくらいです。爆弾落とされて、街は壊滅しました。残るは虚しいイングリッシュ・ホルン。
第2楽章はなんだかヤケクソじみたスケルツォ。でも普通によくできてる。後半では主題が組み合わさったりします。井上さんは最後のティンパニをものすごくリタルダンドしてました。
第3楽章もなんだかヤケクソじみたスケルツォ。スケルツォが2つ続く時点で変なんだけど。びっくりするほど無窮動、だがしかし中間部はトランペットのターン。才気走ってます。ただちょっと、今回の演奏はこの楽章は技術不足な部分があった気が。まあいいや。
そのまま第4楽章、ずっと音量の変わらないパッサカリアで、またそのまま終曲のハ長調へ。ここのファゴットソロもいいよね。
終曲はハ長調といえども、やっぱりなんかハッピーではない。盛り上がり方が尋常でない。そして第1楽章と同じようなクライマックス、しかし冒頭主題ではなくまさかのDSCH音型登場。みんなこれはさすがに気づいてると思うけど。
そして控えめなラストに移行、絶望から見つけた希望みたいな終わり方。ひと夏で書き上げたとは思えん。ほんと速書きだね。そういえばこの曲ハープ使ってないのね。


なんか曲の解説みたいになってるけどまあいい。
対談は実行委員長の黒柳徹子さんと。なにを実行したんでしょう。
カンパは100万も集まったのな。すげえな。


15番も最高としかいいようがない。この第1楽章以上に軽妙なソナタ形式はないだろうよ。主題展開と組み合わせが見事すぎる。
第2楽章はチェロとかトロンボーンのソロが心に染み入る。第3楽章の十二音の奇怪な主題も見事。十二音音列のあるべき使い方ですよ現代作曲家さん。
曲の解説はもういいや。とにかく心が洗われるようでした。


このプロジェクトはおそらく、私にとって学生時代最大の思い出となることだろう。おもひでぽろぽろ。
プロジェクトに関わったすべての人々に万歳!
ショスタコ万歳!
あ、まだ百歳でしたね。